『グローカライゼイション(グローバリゼーション=普遍的音楽としてのドイツ音楽への同化と、ローカライゼーション=民族主義的傾向との見事な止揚という意味です)の先駆者としてのドヴォルザーク』
●カラヤン指揮ベルリン・フィルの「新世界交響曲」は多分1960年代の録音ですが、華麗にしてマッシヴなアンサンブルの精華。チェコ的民族主義というよりドイツ的交響曲の正統派としてドヴォルザークを位置づけています。かつて「新世界」入門と言えばカラヤンでした。チェコ民族の自然と美を楽しみたかったら、クーベリック指揮チェコ・フィルかな?
●ボザール・トリオによるピアノ三重奏曲「ドゥムキー」は練達の演奏。文句ない名演。
●ネヴィル・マリナー指揮アカデミー室内管弦楽団の「弦楽セレナード」は洗練された爽やかな叙情性が魅力的。清潔で透明な録音もいい。
●上記三者がコスモポリタン的指向性を有するとするなら、クーベリック指揮バイエルン放送交響楽団の「スラヴ舞曲」「序曲 謝肉祭」はチェコの自然の豊饒。
■結論 いわゆる「民族主義音楽=ローカリズム」の要素と「ドイツ的=国際的音楽的指向 グローバリズム」を併せ持つドヴォルザークの特徴がよく見える選曲と演奏。演奏は勿論超一流。これでこの価格はルール違反です(笑い)。絶対お買い得です。
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