このCDは、彼女の2枚目のBESTアルバムです。初めてその歌声に触れる人はいない、と思いますが、どの曲にもアヤドの「魂の歌声」が込められていますので、是非聴いてみてください。
どれも素晴らしい歌声ですが、個人的にはプロコム・ハレムによって大ヒットしたロックの古典的名曲「A Whiter Shade Of Pale」が、好きです。哀愁があってなによりその情感を込めた歌いぶりが「綾戸智絵」そのものですから。このCDには、記念コンサートで歌われた曲もあり、改めて聴くとあの時感動した思いが蘇ってきます。
「Imagine」の弾き語りもいいですね。ピアノがまた饒舌です。これほど歌とピアノが一体となってメッセージを伝えれば、聴く方がグッとくるのは当然でしょう。ほかの収録曲もそうなのですが、綾戸智絵にスロー・バラードを歌わせたら天下一品ですね。天国のジョン・レノンにも聴いて欲しい名唱です。
ゴスペル・クワイヤーをバックに歌い上げる「Take Me Home, Country Roads」や「Let It Be」も、敬虔な気持ちにさせると同じに感動的なゴスペルになりました。圧倒的な人間の音圧が、スピーカーを通して強烈に伝わってきます。オリジナル曲とは全く雰囲気の違う仕上がりの「アヤド節」がオススメです。
どの曲もそうですが、アヤドの生き様や人生がブルースそのものですので、その内面から出てくる「ジャズの魂」は、他の日本人アーティストにはないものがありますね、本当に。
・その他アーティスト・ |
(C)綾戸智絵着うた&CD |